鹿児島の伝統的な住宅は、続き間や縁側が多く用いられ、必要に応じて建具で部屋間や外部と内部を開け閉めできる開放的な造りが特徴。開口部が多く、外壁は外周の2割程度。壁量少なめ、熱が籠らず、涼風が吹き抜ける隙間だらけの住宅がスタンダード。「徒然草」第55段「家の作りやうは夏を旨とすべし、冬はいかなる所にも住まる」奄美大島以南の地区は、台風が高頻度、石垣で囲み屋根を低く抑える沖縄の伝統住宅にも近い工夫をみることができる。先人の気候対応工夫。
□「何もない」と思っていた地域を見直し、そこにある貴重なものに気づく。自慢しあえる技術力は確かに残っている。その地で、地場の職人さんたちが作るからこそ、その地独特の個性も生まれる。

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