重厚な屋根の造りや、江戸以来の町家の正統的特質を継承する格子戸などの造作が特徴。切妻造り、桟瓦葺き、出桁造り。屋根勾配が急で、屋根の存在感が大きい。伝統的な簓子(ささらこ)下見板張りの板壁、鬼瓦を包む肉厚の漆喰影盛、垂木や破風板、腕木、桁の先端を銅板で包む点も「小寺醤油店」と共通。2階の格子は、竪子の上部の一部を切り欠いた格子の「切子格子」。1階庇は出桁造りとせず、通常の納まりにする一方、背面も出桁としているのは特徴。1階庇の隅降棟(すみくだりむね)の鬼瓦を間近で見ることができる。又、ガラス欄間も興味深い。問屋にふさわしい神棚と、当時小岩に3軒ほどしかひいてなかったという電話室もある。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です