前川國男は1928年にフランスに渡り、ル・コルビジェのもとで2年間働いている。
平面計画は、吹き抜けの居間を中心に、寝室、書斎を左右に配置する明快な構成。
外観は、竪板張りの木材、明かり障子、ガラス格子窓。和的なモダンで居心地の良さを感じる。
居間の入口扉は大きく、吊元が戸内にありとてもユニーク、開ける力も軽減されるアイデアに感銘。
5寸勾配の大屋根を活かしたダイナミックな贅沢空間となっている。日差しを抑える庇が機能しており、心地よい光が入る。
寝室、書斎ともにシンプルだが、大きな開口、下枠の天板が飾り棚にもなり、木わくと漆喰のバランスが、とても綺麗。
台所や手洗いは洋風のイメージ。