■カテナリー曲線は美しい!
ケーブルの自重による曲線は、真珠のネックレスを自然に垂らしたような形、カテナリー曲線となります。
カテナリー曲線と放物線は、かなり近い形ですが、カテナリー曲線の方が緩いカーブです。長さ方向に等間隔に、ケーブルに荷重をかけた曲線をカテナリー曲線。水平方向に等間隔に、ケーブルに荷重をかけた曲線が放物線です。
ガウディがつくろうとしたカテナリーアーチはこの曲線を上下逆にしたものです。ガウディは天井からおもりを吊り下げる実験をくりかえしていました。この曲線は美しいですね。
ガウディは、自らの周囲にある物の造形をよく観察していたといいます。後年、ガウディは自然を「常に開かれて、努めて読むのに適切な偉大な書物である」と語っています。自然も観察していたのでしょう。